本をぺらぺら読むのが一番の幸せ。フィギュアスケートやタイ・中国などのアジアドラア、生活雑記もあり。
by さとこ タルコフスカヤ
『いまどきロシアウォッカ事情』(ユーラシア・ブックレット) スミルノフ(Smirnov)とスミノフ(Smirnoff) 一気飲みのための胃の準備も
ウォッカをストレートでぐぐっと飲むのは無理だが、写真のスミノフアイスなら余裕で、一気飲みができる。小さいグラスでなら、何回でも、ぐいぐい飲める。アルコール度数5パーセントで、甘さと酸味が加えられた炭酸飲料のようなお酒なのだ。
スーパーマーケットで売られているこのお酒は、ロシアからの輸入かと思ったら、ロシアのスミルノフ(Smirnov)ではなくて、スミノフ(Smirnoff)で、韓国からの輸入品だった。
なぜ、ロシアのお酒が海外で…というのには、事情がある。
1917年まではスミルノフ社は世界に誇るウォッカを製造する大企業だった。だが、1917年の社会主義革命成立後、スミルノフの財産はすべて国家に没収され、国有化された。革命後、ロシアの移民が海外に流出し、ウォッカ製造技術も海外に伝わることとなった。
このとき、スミルノフ(Smirnov)とは名前を少し違えたスミノフ(Smirnoff)がアメリカで誕生したのだそうだ。(わたしが飲むスミノフが、なぜ韓国製なのかは、わからない)
1990年代になると、ロシアで自国の伝統的ブランドのスミルノフウォッカ再生の動きが起こり、スミノフ(Smirnoff)と商標登録をめぐる紛争に発展したが、2005年に結審し、今では元祖ロシアのスミルノフ(Smirnov)ウォッカが販売されるようになったそうだ。
…ということを、『いまどきロシアウォッカ事情』(遠藤洋子・著 ユーラシア・ブックレット89)で読んだ。
1917年まではスミルノフ社は世界に誇るウォッカを製造する大企業だった。だが、1917年の社会主義革命成立後、スミルノフの財産はすべて国家に没収され、国有化された。革命後、ロシアの移民が海外に流出し、ウォッカ製造技術も海外に伝わることとなった。
このとき、スミルノフ(Smirnov)とは名前を少し違えたスミノフ(Smirnoff)がアメリカで誕生したのだそうだ。(わたしが飲むスミノフが、なぜ韓国製なのかは、わからない)
1990年代になると、ロシアで自国の伝統的ブランドのスミルノフウォッカ再生の動きが起こり、スミノフ(Smirnoff)と商標登録をめぐる紛争に発展したが、2005年に結審し、今では元祖ロシアのスミルノフ(Smirnov)ウォッカが販売されるようになったそうだ。
…ということを、『いまどきロシアウォッカ事情』(遠藤洋子・著 ユーラシア・ブックレット89)で読んだ。
ロシア人の飲酒量が並ではないことは、ちょっと本や映画を見るとわかる。この背景には「ロシアの厳しい風土や自然に育まれた文化、その上、絶えず外敵から侵略を受けた歴史が影響しているものと考えられる」そうだ。
ところが、1924年から10年間は禁酒令が施工されたそうだ。いきなり、全国民が禁酒とは、思いきったことだ。
ロシアの国民一人当たりのアルコール消費量は、1905年には3.5リットル、1914年には4.7リットルになり、1980年には10.8リットルと増大し、2004年には19.3リットルにもなっている。すごい増え方だ!
ところが、1924年から10年間は禁酒令が施工されたそうだ。いきなり、全国民が禁酒とは、思いきったことだ。
ロシアの国民一人当たりのアルコール消費量は、1905年には3.5リットル、1914年には4.7リットルになり、1980年には10.8リットルと増大し、2004年には19.3リットルにもなっている。すごい増え方だ!
一年19.3リットルを一日に換算すると約52.9ミリリットルだ。お酒を飲まない女性や子供の人数も入っているのだが、これは多いのか???
単純に男性:女性:子供=1:1:1で男性だけが飲むとすると(⇐不正確で乱暴な仮定だとは思うが…)一日は158.7ミリリットルになり、これを全部ウォッカだと考えると(⇐ものすごく不正確で乱暴な仮定だと思うが…)、アルコール中毒へ一直線という話になる…。たぶん、毎日飲んでいるのでなく、たまにどかっと飲むのではないかと、小説などを読むと思うが、わからない。実態はいかに?!
ミーシンコーチは、エフゲニー・プルシェンコは、ニコライ・モロゾフは、セルゲイ・ボロノフは、マキシム・コフトンは、ミハエル・コリャダは大丈夫だろうか!川口悠子のペアのアレクサンドル・スミルノフは、スミルノフ社創業者の末裔だろうか!?
ロシア人といえども、きついアルコールを空腹のままで飲むとダウンしてしまうので、宴会では、乾杯のまえに、黒パンとバター、ピクルス、砂糖をつけた輪切りのレモンなどとともに、ザクースカ(前菜)を食べて、胃を守るそうだ。そして、乾杯の仕方は「グラスの底まで飲め」という言葉のように、一気飲みが基本だ。
このような飲み方をしていては、寿命が縮むのではと思うが、本当に寿命が短いようだ。
2002年のデータでは、平均寿命は男性が58.5歳で、女性は72歳だ。極端な男性の平均寿命の短さは、「ロシア男性に潜在的に存在するアルコールに対する過度な依存症にあると思われる」ということだ。
家には、「風邪のときにウォッカでうがいをしたらいいらしい」という話を聞いて、買ってあるウォッカがあるが、風邪のときにはそれを忘れて、うがいをしたことがない。でも、この本を読んで、ロシアではウォッカが風邪に有効だということになっていることもわかった。
著者がロシアの工場を訪れて飲む、「アクサコフスカヤ」というウォッカはすごくおいしいらしい。
ロシア人といえども、きついアルコールを空腹のままで飲むとダウンしてしまうので、宴会では、乾杯のまえに、黒パンとバター、ピクルス、砂糖をつけた輪切りのレモンなどとともに、ザクースカ(前菜)を食べて、胃を守るそうだ。そして、乾杯の仕方は「グラスの底まで飲め」という言葉のように、一気飲みが基本だ。
このような飲み方をしていては、寿命が縮むのではと思うが、本当に寿命が短いようだ。
2002年のデータでは、平均寿命は男性が58.5歳で、女性は72歳だ。極端な男性の平均寿命の短さは、「ロシア男性に潜在的に存在するアルコールに対する過度な依存症にあると思われる」ということだ。
家には、「風邪のときにウォッカでうがいをしたらいいらしい」という話を聞いて、買ってあるウォッカがあるが、風邪のときにはそれを忘れて、うがいをしたことがない。でも、この本を読んで、ロシアではウォッカが風邪に有効だということになっていることもわかった。
著者がロシアの工場を訪れて飲む、「アクサコフスカヤ」というウォッカはすごくおいしいらしい。
by tarukosatoko
| 2017-02-05 22:36
| 本
|
Comments(4)
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by
mo8_a29 at 2017-02-06 18:15
こんばんは~
強いお酒で有名な ウオッカ。とても手が出ません~
旦那が「やっぱ 半端なく寒いからな~ロシアは~酒でも飲んでいないとやってられないんだよ~」なんて行ったことも観たこともない国について言うんだけど…たしかに冬場あの毛皮の帽子がないと頭痛がするようですからね。飲んじゃうんでしょうかね。tarukosatokoさんは「ちょっとウオッカ気分」をあじわっているんですね~~
強いお酒で有名な ウオッカ。とても手が出ません~
旦那が「やっぱ 半端なく寒いからな~ロシアは~酒でも飲んでいないとやってられないんだよ~」なんて行ったことも観たこともない国について言うんだけど…たしかに冬場あの毛皮の帽子がないと頭痛がするようですからね。飲んじゃうんでしょうかね。tarukosatokoさんは「ちょっとウオッカ気分」をあじわっているんですね~~
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tarukosatoko at 2017-02-08 11:47
mo8さん、昔、ロシアに興味がなったときですが、毛皮の帽子に憧れて、流行もあって、毛皮もどきの帽子を買いました。でも、あれは、真冬でも暑くて、一度かぶったきりになりましたよ。
やっぱり、氷点下20度とかになれば、ウォッカも飲めるかもしれません。
映画の真似をして、小さいグラスで、ウォッカの一気飲みもどきをするのは、楽しいものでした。すごい、小さな楽しみですがね(*´∇`*)
やっぱり、氷点下20度とかになれば、ウォッカも飲めるかもしれません。
映画の真似をして、小さいグラスで、ウォッカの一気飲みもどきをするのは、楽しいものでした。すごい、小さな楽しみですがね(*´∇`*)
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by
dazaiosamuh at 2017-02-12 12:45
ウォッカの一気飲み…。急性アルコール中毒で死ぬ人とかはロシアにいないのでしょうか。
ロシア人はその自分たちの飲み方のために寿命が長くないことを、分かって飲んでいるのでしょうか。寒くて、酒で体を温めるのは分かるが、一気飲みはちょっと…。
私はやっぱり定番に「とりあえず生で」か熱燗をちびりちびり飲むのがいいです。
ロシア人はその自分たちの飲み方のために寿命が長くないことを、分かって飲んでいるのでしょうか。寒くて、酒で体を温めるのは分かるが、一気飲みはちょっと…。
私はやっぱり定番に「とりあえず生で」か熱燗をちびりちびり飲むのがいいです。
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by
tarukosatoko at 2017-02-14 19:46
dazaiさん、決闘をするような国なんで、命への考え方が違うのか違わないのか?そのへんはまだわかりません。熱燗をちびちび…、冬には最高ですね。
それで、太宰治の、ロシアが舞台らしい「女の決闘」を読みました。また、書きますね。
それで、太宰治の、ロシアが舞台らしい「女の決闘」を読みました。また、書きますね。
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