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ポーランド映画『幸せのありか』 僕は生きる!(原題)

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 新しいポーランド映画との出会いは数ヵ月前。『100円の恋』という邦画を見に行ったら満席で、仕方なく付近の映画館でこの映画を鑑賞した。観客は10人もいなかった。

 ところが、さわやかないい映画!いつも前知識を持って映画を見ているのだが、何も知らず、偶然に素敵な映画に出会えるって、なんて素敵なんだろう!

 監督はポーランド人のマチェイ・ピェブシツァ(1964年5月5日生まれ)。主演はダヴィッド・オグロドニク。2013年。107分。

 1980年代の民主化に揺れるポーランドが舞台。脳性麻痺の男性・マテウシュは「知的障害があり、深刻で植物人間と同じ」と医師に診断されるのだが、両親や兄弟は、マテウシュがわかっているという前提で、ごく普通に接している。

 映像がみずみずしく、風や空や緑がキラキラしているし、家の中もこざっぱりして、住む人の穏やかな性格をうかがわせる。こんな家に住みたいかな~というような。

 脳性麻痺の主人公ということで何か先入観を持ってしまうのだが、そんな先入観をさらーっとかわすかのように、構えた所がまるでなく、思いつめるでもなく、わざと感動を作るでもなく、さらーっと、物語は進んでいく。幼児から青年へ。マテウシュのきれいな目はいつまでも、きれい。

 ちょっとだけ、内容を書くと…

 家の中ではマテウシュは、手足は動かないものの、体全体で部屋の中を移動できるし、椅子や出窓に登ることもできる。出窓で外を眺めるのが、マテウシュの楽しみになっている。そこから物語は動き出す。実はマテウシュは知的障害ではない。言葉が出ないために、聡明で機知に富んだ心を持っていながら、理解されなくて、歯がゆい思いをかかえて過ごしているのだ。

 映画の終盤、ついに、マテウシュは、ある機会を見つける!そして!!

 女性とのエピソードには映画らしくない驚きがあり、リアルなので好感が持てる。

 マテウシュと一緒に、喜んだり悲しんだり、いぶかしがったり。こういうのを「いい映画」っていうんだな。

 そして、この話は実話で、マテウシュにあたる人は、現実にいて、活動しているとのことだ。

映画


by tarukosatoko | 2015-06-10 21:26 | 映画 | Comments(0)

本をぺらぺら読むのが一番の幸せ。フィギュアスケートやタイ・中国などのアジアドラア、生活雑記もあり。


by さとこ タルコフスカヤ