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母がでてくるインド映画1『マルガリータで乾杯を』 「お母さん、わたし、恋をしたの」・脇役にも注目 

母がでてくるインド映画1『マルガリータで乾杯を』 「お母さん、わたし、恋をしたの」・脇役にも注目 _e0337786_18165095.png

 「いつだって、抱きしめてくれた母。思いのままに羽ばたく娘。―――――全世界の母、娘に乾杯を!!」という映画。

『マルガリータで乾杯を』
脚本・監督 ショナリ・ボース(1965年インド・コルカタ生まれ)
出演 ライラ(カルキ・コーチリン) 母(レーヴァティ)
2014年 インド映画 100分


 障害があって車いすで生活しているライラは、優しい父や頼りになる母や自分の持ち前の明るさで大学生活を楽しんでいた。ライラには恋人がいるのだが、優しくしてくれる他の男子学生にも夢中になったりもする軽快な女子大学生だ。「お母さん、わたし、恋をしたの」と母親に告白するところが、チャーミングだ。母のすすめでニューヨークの大学に留学してからは、熱烈な女性活動家やイケメン男子学生に心をときめかせ交流する。家族の葛藤あり、病気あり、恋もあり、破局もあり…。

 最初はほのぼのした話なのかなと思っていたが、そうでもない。障害がある女性の生き方の話ではあるが、それが大きく意識されてはいない。同性愛の話かと思っていたら、両性愛の話になり、母と娘の信頼感というテーマもあり。複数のテーマがぎちっと詰まっていて、それを観客にポーンと投げつけてきて、「まあ、いろいろあるけれど、わたしたちは明るく行くのよー」ということなのか、違うのか。
 
 『マダム・イン・ニューヨーク』『めぐり逢わせのお弁当』など、このごろ、インドでは、母親を軸にした普遍的なメッセージを持つあたたかみのある映画が作られるようになってきた。その流れをくむのがこの映画だ。この映画の母は、娘を愛し娘を気づかい、勇気をもって娘の冒険を応援する理想的な母を全うしている。

 母の描き方は平凡だが、娘の描き方が新しい。

 この映画を見ると、インド映画界は、どんどん前に進んでいるのだなと感じられた。保守的なインドでこんな映画がつくられるのかと、驚いた。表現が自由になってきたようなので、今度はどんな世界が描き出されるのかと、これからのインド映画にも期待が高まった。

 主人公の元カレが、いい味をだしていた。インド映画には、いい人ではないが、懐かしいような素朴な優しさを持つ脇役が必ず出てくる。こんな面白みがある脇役的な人が、インドには必ずいるのだろうか?

 ヒロインを演じたカルキ・コーチリンは、向かい風を受けているような表情がなんというか、ロックンロールで、見ている人の心をとらえる魅力あふれる女優だ。
 両親がフランス人なので自らもフランス人なのだが、映画ではインド人の両親の娘役を演じる。当然、本当の子供なのだろうかなどと、違和感があった。
 インドで生まれ育ったフランス人で、インドの劇団で活躍したのち、ボリウッド俳優になったという異色の存在。女性問題など社会的な発言でも注目されている。他の仕事をせずに半年かけて役作りをしたそうだ。「車いすに乗っていたら、人からはじろじろ見られるし、気づかいも必要になってくる。だから、ライラはユーモアがあるのです」と話している。

 『ナルニア国物語』の長兄ピーター・ペペンシー役のウイリアム・ピーター・モーズリーも大学生役で出演している。

 映画

by tarukosatoko | 2015-12-20 12:41 | 映画 | Comments(0)

本をぺらぺら読むのが一番の幸せ。フィギュアスケートやタイ・中国などのアジアドラア、生活雑記もあり。


by さとこ タルコフスカヤ