エフゲニー・プルシェンコ 伝説のプログラム「セックス・ボム」と「(やけくそ)カルメン」(2002年) ジャンプができて個性が強い!
2017年 07月 04日
ファンタジーオンアイス2017ではエフゲニー・プルシェンコは伝説のプログラム「セックス・ボム」を滑った。もともとは2000年から2002年ごろのエキシビションナンバーだ。当時のものを見てみよう。
2002年のグランプリファイナルでのエキシビションだ。このシーズンは出場したすべての大会で優勝した。「セックス・ボム」(ボーカル:トム・ジョーンズ)、振付はダヴィド・アヴディシュ。
0:45 上着を脱ぐと大歓声…
1:26 また服を脱ぐと大歓声…
1:34 ここから1:45 スケートとは関係がないが、おもしろい
2:12 ここから2:20も、スケートと関係ないが、プルシェンコっておもしろい
2:29 ズボンも一瞬にしてとる、そのときの表情も…、おもしろい
この動画から15年後、ファンタジーオンアイス2017で演じたものとほとんど振付は同じなようだ。むきむきのフェイクの、へんな格好をして、きれいにジャンプを見せるプルシェンコ、ひたすらおもしろい!スケートがうまいからこそできるコミカルプログラムだ。
ついでに、例のあの動画も見たい。2002年ソルトレイクオリンピックのフリー「カルメン」(作曲:ジョルジュ・ビゼー)。ショートプログラムでミスをして、まさかの4位から、2位までまきかえした渾身のフリーだ。
0:30 4T3T3Lo 着氷が乱れようがなんだろうが、ジャンプをとぶという強い意志を感じる 軸が曲がっていても着地できる
0:57 4T
1:07 ここから「俺はやってやる!」という気持ちが前面に出た演技
2:03 ここからさらに「俺はやってやる」
2:39 ジャンプ後のポーズが音とあっている
3:16 ここからがさらに、すごい
4:05 ここから最大にすごくなる
4:33 プルシェンコのビールマンスピン
4:52 キスアンドクライのプルシェンコ
これを見ると、羽生選手はプルシェンコと似ているなと感じる。細かい動きとか、スケートに向かうがむしゃらな姿勢とか、観客を沸かせるスター性とか。とても個性が強いところとか。
プルシェンコは1982年11月3日、ソビエト連邦のハバロフスク地方で生まれた。プルシェンコはどちらかというと、日本に近いほうのロシア、シベリア地方の出身なのだ。今は34歳になる。大工の父の長男として生まれる。両親は出稼ぎの鉄道建設労働者で、木造の貨物列車を改造したトレーラーハウスで生活していたのだそうだ。裕福とはいえない暮らしだったが、家族の絆は強かった。もともと運動神経が発達した子供だったが、虚弱体質だったため、医師の勧めもあり、4歳でスケートとロシア民族舞踊を習い始めた。
やがて、高名なコーチ、アレクセイ・ミーシンに見いだされ、なんと、11歳で単身でサンクトペテルブルグに移住した。劣悪な住宅環境やいじめ、家族で食べ物にも事欠くようなこともあったが、持ち前の明るく陽気な性格で、アレクセイ・ウルマノフやアレクセイ・ヤグディンなどが所属するエリート集団でスケートの英才教育を受けて、すぐに頭角を現す。
2006年トリノ五輪で金メダル、2002年ソルトレイク五輪と2010年バンクーバー五輪で銀メダル、2014年ソチ五輪で団体金メダル、世界選手権で3度の金メダル、欧州選手権で優勝7度、グランプリファイナル優勝4度、グランプリシリーズ22勝という、華々しい成績を残す。
ちなみに、2005年に実業家の娘と結婚し2006年に長男が誕生するが、2008年に離婚が成立する。2009年に実業家のヤナ・ルドコフスカヤと結婚し、2013年に長男が誕生した。
引退、そして、自らの学校を始めたプルシェンコ、これからの活動にも期待が高まる。さしあたっては、7月下旬の浅田真央さんのアイスショーに来日する、プルシェンコの弟子となったアデリナ・ソトニコワのスケートがどんなふうになっているのかを見るのが、楽しみだ。

