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本読み虫さとこ・ぺらぺらうかうか堂(フィギュアスケート&映画も)

クレーム対応研修会 ロールプレイで誠実な相手役に感動する&サイレントクレーマー&仕事でぶちぎれた思い出…

 先日、仕事の場面での苦情対応の研修会に参加した。いろんな業種の人が参加していた。

 苦情には、怒って当然な苦情もあれば、言いがかりとしか言いようがない苦情もある。いいかげんな商品やサービスに対して怒りまくるのは道理だが、無理難題を押し付けて怒りまくる人もいる。

 いずれにせよ、苦情というのは難しい。この勉強会は丸一日かけて苦情への対応を学ぶもので、講義を聞くだけでなく、実際に、隣の人と一組になって、苦情を言う側と対応する側になってロールプレイをするという時間も多かった。

 印象に残ったロールプレイは、飲食店で予約を入れたにもかかわらず、席が用意できていなかったというケースだ。取引先との大きな仕事につながる大事な接待のための予約なのに、来店してみると席がなかったという前提だ。わたしは「お客様」の役だった。

 「どういうことなの?」「ふざけないで。大事な接待なのに、どうしてくれるの?」と店側役の人につめよる。演じるのは、恥ずかしいし、かなり言いにくい。

 しかし、実際に、これはひどすぎると感じた。大事な接待で店に入れないなんて、接待相手にも面目が立たない。苦情とかいう軽いものではなくて、現実にそんな目にあったら、二度とその店には行かないと思う。

 「もう二度と来ないから!」

 わたしは台本通り、かつ、心から言った。相手役はコーヒー専門店の店長をしているという30代後半くらいの眼鏡をかけた、素朴な男性だった。

「お客様の大切な日にごめいわくをおかけしてしまい、お怒りはもっともでございます」
「たしかに、これだけのご迷惑をおかけして、不愉快な思いをさせてしまったのですから、お詫びの言葉もございません」

 なんとも…、台本通りとはいえ、声の調子もお辞儀の仕方も視線の動かし方も、誠実さがにじみでている。この人、感じがいいな!
 店長と言っても、雇われ店長で、誠実な人なのだろう。わたしはお客様になりきって、しかたない、これからがんばれ!みたいなことまで感じた。もしかしたら、誠実な店長さんの様子を見に、こっそり来店するかもしれない…。

 と…、お客様をこのような心理状態にすることが、最高の苦情処理だということだ。

 とはいえ、こういうのは、優しすぎる客だろうか…、優しすぎるな…。ありえないな。
(それに加えて、大切な予約なら、お客様側も念のために前日に確認しておくくらいのことは…と思うし、お店も謝る以外に何かできることがあるのだろうかとか、疑問がわいてくる)

 いきなり結論に飛ぶが、まずは自分を白紙の状態にして、相手の心情を理解し、相手の話を最後まで聞くという、誠実さややさしさが必要だということだ。苦情処理がうまくいかないのは、「言い訳、反論、立場の主張」なのだそうだ。

 

 ちなみに、苦情を言ってくる人1人に対して、同じことを心の中だけで思っている人は9人いるのだという。これをサイレントクレーマーといい、黙って去ってしまう人たちだ。しかし、中には苦情を直接言わないで、いきなりSNSに名指しで投稿する人も出てくる。そんな投稿を見つけては削除依頼する部署がある会社もあるそうだ。それを思うと、直接苦情を伝えるお役様は、いいお客様なのだ。

 自分に照らし合わせて考えるに、一度だけ、以前の仕事で、仕事が決裂した相手があった。
 最初の顔合わせのときからの連絡なしのドタキャンや、当日に約束場所に向かっているときの時間の変更や、本来は相手がするべき大量の作業をこちらにふってくるのを我慢して、3カ月くらいその仕事を受け持っていた。仕事も後半になると、相手は、必要な作業を来週には完成して渡せるといっては、仕事の完成の用意をして受け取りに行くとできておらず、関係のない話を2時間も聞かされた。話のなかで、人を利用して自分の権利を主張するというようなご都合主義的な思考にうんざりした。それを3回くらい繰り返した。3か月後くらいに相手が、わたしの対応について苦情を言った。わたしは「あなたにそんなことが言えるのか」とあきれたが、笑顔で、苦情を聞き、丁寧にあやまった。その後、相手は気をつかったつもりで、お茶をごちそうしてくれたり、人にもらったがいらなかったようなものをたくさんわたしにくれた。顔は笑顔で、心の中はぶちぎれていた。相手も完成させる気がなくなっていたのだろうと思う。上司に報告して、時期を見てフェイドアウトした。たくさんの報酬と時間を無にしてしまったと思い悔しかったが、相手とのかかわりが、トラブルなく切れたときには、ほっとした。

 同じ相手とのつきあいで同じような思いをした人が周辺には複数いて、わたしの話を聞こうとしてくれたが、悪口になってしまうので、何も言わなかった。愚痴を言えば負けだと、なぜか思って、何年も誰にも言わなかったのだが、今回思い出した!

 これも当時は腹立たしかったが、私の仕事の仕方も未熟で悪かったし、今では最高に役にたっている。何事も経験は役に立つのだ。その経験から、これは違うと思うことは小さなことでも、相手に伝え、その場で解決するようにした。言いにくいことも、うまく言うことができるようになった。不要な話は打ち切るし、実のない長話はしない。感情には流されない。「あれっ」と思うことがあれば、小さなことでも、そこで最大に警戒する。

 また、やたらと自分のしてきたことをもったいをつけて話したり、人脈やお金を持っているらしいことをひけらかして自分が上に立とうとする人、心から思っていないことを話して相手をコントロールしようとする人、思考停止したようなスピリチュアル系の人とは、かかわらないように留意してきた。さらに、自分も、いつも平常心で正直に静かに人と対応するように努めてきた。最後には、転職もした!

 無駄な出来事はほとんどない。嫌な体験に学べば、先が明るい。病的なまでのクレーマーはたくさんいるのだろうが、人の価値観はそれぞれ違っているし、対応したら、大事なことだけさらっと受け取るのがいいだろうと思う。



by tarukosatoko | 2017-09-12 13:45 | 番外編 | Comments(0)

本をペラペラ読むのが一番の幸せ。フィギュアスケートや映画、生活雑記もあり。

by タルコフスカヤ・さとこ
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