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宇野昌磨の4大陸選手権の5年間を振り返る(4)2018年SP日本の美「ヴァイオリン協奏曲・四季」&優勝は中国の美を描くボーヤン・ジン


 宇野昌磨の4大陸選手権を振り返る!

 2018年は、平昌オリンピックの直前だ。前年もだし、この年も、宇野昌磨は試合という試合に出場していた。あらゆるアイスショーにも出演していた。前年からまた一つ順位をあげて2位になった。

 ショートプログラムは、ヴァイオリン協奏曲「四季」より協奏曲第4番「冬」(第3楽章~第1楽章)(作曲:アントニオ・ヴィバルディ)、振付けは、もちろん、樋口美穂子。



 ヴィヴァルディの「四季・冬」といえば、この音楽を聴いたらまずはパトリック・チャンが思い浮かぶ。宇野昌磨の「冬」は、パトリック・チャンの透明感あふれるカナダのダイナミックな大自然の冬とは、また、違った趣を呈していた。日本的な、自然の厳しさと、はかなさを含む美しさのような。雪がしんしんと降り積もる、どこまでも静かで、無音で、しーんとしていて、その中で生命がきらきらと輝いているような、雪山を流れる急流の水のきらめきのような、永遠に続きそうな冬の情景が目に浮かぶ「冬」だった(とわたしは感じた)。とても抒情的なプログラムだった。

 できることならば、もう一度、今の宇野昌磨が滑る「四季・冬」を見たいものだ。さらに深みが増していることだろう。


 そして、2位の宇野昌磨とは3点差で優勝したのは、中国のボーヤン・ジンだった。ショートプログラムは映画『グリーン・デスティニー』より(作曲:タン・ドゥン、演奏:ヨーヨー・マ)、振付けはローリー・ニコル。
 現代中国を代表する作曲家による曲を、中国系アメリカ人ヨーヨー・マが演奏した音楽。映画は武術に長けて人情を重んじた人物が中心となったアクション要素が多い作品のようだ。2000年に公開されているが見ていないので、今度、見ようと思う。
 


 表現をがんばっているのがよくわかるプログラムだった。部分部分で、はっとするほどに迫力のあるところが随所に見られる。これが途切れなくなったら、水もしたたる美世界を作り出せるのだろう。ただ、前からの癖であるジャンプのときに顔が上を向くのが、ほっこりしている…。大きな名前をもらう前の入門中の歌舞伎役者のような、美肌と顔つきだと言えなくもない。

 この1ヶ月後のオリンピックでは、4位になってメダルを逃して、キスアンドクライで涙を流した場面が忘れがたい。ショートでは100点をこえて、フリーでも190点台という高得点なのにメダルをとれないという高得点すぎる戦いだったのだ。次の中国での冬季五輪では…と決意を持ってのぞんでいることだろう。








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つぶやき




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Commented by mo8_a29 at 2019-03-05 09:35
宇野選手 ますます重量感のあるリズムのある演技。もとから持っている素晴らしい技術力。万全の状態で世界選手権は望んでほしいですね。楽しみだな~~

ボーヤン・ジン選手も 随分努力していますね~
以前と演技する姿勢が違いますね。以前は一つ一つの技術は凄い!って感じでしたけれど、今は溶け込んでますね~演技の中に。だから・・・つまずかない。選手は、こういうように見せるのは大変なんでしょうけれどね。ローリー・ニコルのところで特訓してきたのでしょうか(・∀・)

宇野選手もボーヤン・ジン選手も頑張れ!!!ですね。

も一回  パトリック・チャンさんの『四季』見てみようと思います。
Commented by pintaro23 at 2019-03-05 12:22
こんにちは。お邪魔します。
平昌五輪は遥か遠い過去のように感じますが、丁度1年前の頃にツイッターに当時の動画が次々上がり、また何度も見返してしまいました。
P・チャンやランビエール氏の『四季 冬』も今でも記憶に残っていますが、昌磨君のもずっとずっと記憶に残ると思います。
四季の中で『冬』が一番好きになり、CDで聴いていると特に後半のコントラバスの音色に心が震え、昌磨君の演技を思い浮かべ尚、ウルウル・・・

あまり自己主張しない彼が「美穂子先生の振付を世界に連れていきたかった」と言っていましたね。
以前、ブログに書かれていたように「made in 名古屋」が檜舞台で感動の嵐を呼び起こしたのは、とても素晴らしい事です。

競技のプログラムは全て美穂子先生の振付で、ファンの中にも「他の振付師のプログラムを観てみたい」「海外のコーチについてはどうか?」と言っていますが、昌磨君が断言している通りずっと美穂子先生で良いと思います。
振付を覚えるのに時間がかかるそうですし、外人だと言葉の壁や思い違い等もありストレスになると思うからです。

町田樹氏が、宇野選手はオリンピックイヤーにおいて競技大会6試合、しかも全て台乗り。アイスショー40公演、毎日が本番というくらい滑り込み日本を背負ってきた。
それが逆転の発想となり「オリンピックもただただ1つの試合で、緊張しなかった」のだろう。と解説していましたね。
Sabio
Commented by tarukosatoko at 2019-03-05 22:28
> mo8_a29さん、こうして振り返っていると…、もとから素晴らしい選手だったことがわかりますね。もっと前の演技も見直したくなりました。宇野昌磨の試合の10年間を振り返ったり、宇野昌磨のアイスショーでの7年間(くらいかな?)を振り返ったりしたくなります。この数年を経て、いつのまにか、かなりな宇野昌磨ファンになりましたよ。
おっしゃるように万全の状態で世界選手権に向かって、宇野選手の持てる力のすごさを、世界に、日本に、埼玉スーパーアリーナに来場した人々に、テレビの前の人たちに、今こそ、見せてほしいですね!

ボーヤン・ジンはつなぎの部分とか細やかな動きに力を入れるようになって、ジャンプが不安定になったようにも思うので、表現が身についてきたらジャンプも安定してくるのでしょうか?ローリー・ニコルの振付けも、幸いなことに、最初の頃のコミカル路線とは違ってきています。というか、ボーヤン・ジン×ローリー・ニコルは印象に残るものが多いように思います。
Commented by tarukosatoko at 2019-03-05 23:00
> pintaro23さん
わたしもヴィヴァルディの『四季』の中では、冬が一番好きです。春よりも断然、冬が好きです。ちなみに、ピアソラの『ブエノスアイレスの四季』でも、冬が一番好きです。今年は、ツルシンバエワが『ブエノスアイレスの秋』で滑っていましたが、秋もまあまあ好きです。

>あまり自己主張しない彼が「美穂子先生の振付を世界に連れていきたかった」と言っていましたね。
↑そうだったのですか!オリンピックでの銀メダル、何よりも「made in 名古屋」のフィギュアスケートがついに世界にと思って、とても満足感を覚えましたよ。ショートフリー共に、プログラムが海外の振付師によるものではなく、名古屋の樋口コーチの振付けというのも本当にうれしかったです。そして、今もそうであることが誇らしいです。

「海外のコーチに」「海外の振付師に」という説はたくさんあるようですが、ここまで樋口コーチと集中して取り組んできて、しかもうまくいっているのだから、もっと深めてほしいとわたしは思います。おっしゃるように他のストレスに力を取られるよりも、スケートを高めることにすべての力を使えるのがいいのではと思います。「同じようなプログラムばかり」という説もまれに読みますが、こうして5年分を見ていると、同じではなく、どんどんと深化していることがわかるし、プログラムによって、描き出す世界も違うので、このままでと思います。外部のものを取り入れなくても、内部から際限なく湧き出てくるものが人にはあるのだなあと昌磨君を見ているとわかります。

町田樹氏の解説は選手への愛が感じられて、じーんとします。試合とアイスショーを毎日が本番というように滑ってきた宇野選手への敬意と労りが感じられます。
by tarukosatoko | 2019-03-04 22:45 | フィギュアスケート | Comments(4)

本をぺらぺら読むのが一番の幸せ。フィギュアスケートやタイ・中国などのアジアドラア、生活雑記もあり。


by さとこ タルコフスカヤ